むかしむかし、幸せな家族がいました。
Es war einmal eine glückliche Familie.
3人兄弟は、決して喧嘩をしたことがありませんでした。家でも畑でも両親の手伝いをしていました。
Sie stritten nie miteinander. Sie halfen ihren Eltern im Haus und auf den Feldern.
けれども火の近くには近寄ってはいけないと言われていました。
Aber sie durften nicht in die Nähe von Feuer.
彼らがお手伝いをするのは、決まって夜の間だけでした。ワックスでできているので、溶けてしまうからです!
Sie mussten all ihre Arbeit nachts verrichten. Denn sie waren aus Wachs!
けれども、兄弟の一人はお日さまのいる風景を見たくて、外出したくてたまらなくなりました。
Aber einer der Jungen sehnte sich nach dem Sonnenlicht.
ある日、彼は思いのまま外に飛び出していきました。兄弟たちが必死に止めようとしたのですが……
Eines Tages war die Sehnsucht zu groß. Seine Brüder warnten ihn …
それも間に合いませんでした!太陽の熱で彼は溶けてしまいました。
Aber es war zu spät! Er schmolz in der heißen Sonne.
ワックスの子供たちは兄弟が溶けていくのを見てとても悲しくなりました。
Die Wachskinder waren sehr traurig sehen zu müssen, wie ihr Bruder dahin schmolz.
しかし、彼らには作戦がありました。溶けてしまったワックスの塊で鳥の形にするというものでした。
Aber sie schmiedeten einen Plan. Sie formten den geschmolzenen Wachsklumpen zu einem Vogel.
彼らは鳥に生まれ変わった兄弟を高い山の頂上まで運びました。
Sie brachten ihren Vogelbruder auf einen hohen Berg.
お日さまが昇ると、鳥となった兄弟は、歌を歌いながら、朝日の光の方へ飛び立って行きました。
Und als die Sonne aufging, flog er singend davon ins Morgenlicht.